理由③地域の声を届けたい
こんにちは!渡辺ようです。
母親である私が、町政にチャレンジしたい!と思う、3つの理由。
- 富士見町が大好きだから
- 子育て世代の声を届けることが、本質的な少子化対策に必要だと思うから
- 地域の声を届けることが、富士見らしさを活かしたまちづくりに必要だと思うから
今日はみっつめについてお話ししたいと思います!

インタビューから想像を膨らませた高森の風景(藤原一世 作)
よく「なんで富士見に移住してきたの?」と聞かれます。答えは「富士見にあるそれぞれの集落が大好きだから」。39区ある富士見の集落のひとつひとつに個性があり、歴史文化、そして地域の人が全然違う・・・!もともとは別々の村だった古い区も多くあります。地域おこし協力隊時代から温めていた、各区のインタビュー連載記事を夫とスタートしたところ。「そこにしかないもの・人」がたくさん詰まった各集落の個性こそ、観光や移住につながる魅力なのではと思っています!
夫にも私にも田舎はあります。だけど、一方は観光開発が進みすぎて暮らしづらくなり、もう一方は過疎地化が進み残すところ90代の方があと数名という土地になってしまいました。富士見町のように、里山らしさを残しつつも産業がしっかりあり元気な町というのは、とても貴重な場所。特に暮らしている高森は、田畑が広がるのどかな風景の中でありながら、小学校も保育園も駅も商店も徒歩圏内で、ものすごく子育てしやすいのです💛

ところが、前回の記事でお伝えしたように、生まれてくる子どもたちの数は半減し、2045年には富士見町の人口半分が65歳以上になると言われています。働いて税金を納める世代が減り町の財政が苦しくなると課題となるのは、広い町に点々と広がる39区のインフラを維持してゆくこと。どうしても、町の中心部にハコ・モノ・ヒトをコンパクトに集中させて維持費を抑えよう、という思考になりがちです。学校の統廃合も数年後には本格的な検討が始まります。駅、商店、学校のない小さな集落に暮らす、移動の足が無い高齢の方や子どもたちはどうやって暮らしてゆけば良いのでしょうか?コンパクトシティよりも、それぞれの集落の中での暮らしが大切にされる「拠点と拠点をつなぐ」という考え方でいきたいです。

2022年11月から審議委員として参加した第6次富士見町総合計画の審議委員メンバーにも、思うところがありました。これまで富士見地区、落合地区、本郷地区、境地区からも代表が選ばれていたのに、今回からは地区からの選出はなく、各地域の意見が反映されづらい状況に驚きました。気になったのは、富士見駅は丸々1ページ書かれているのに対し、「信濃境駅」という言葉が80ページ以上の資料の中に一度も出てこなかったこと。そして、政策4-1に「人口減少時代に対応できる集約型都市構造を実現するため、土地利用のあり方を見直します。」とあったこと。
審議委員会の中で勇気を出して意見し、信濃境駅周辺の地域活性化について井戸尻考古館再整備と一緒に記載して頂き、政策4-1は「集落コミュニティとのバランスの取れた持続可能な将来都市構造を目指します。」と書き換えて頂きました!地域にとらわらず、富士見町全体のビジョンは絶対に必要です。ただ、全体ビジョンと各地域での豊かな暮らしは両立されるべきではないでしょうか。

「地域の声を届けたい」という想いで、町政にチャレンジします。活動しながら町内各集落をまわる中で、その生活を生きている人にしか分からない、課題やアイディアがたくさんあることを再認識しています。農業を生業にするには収益が出ず子どもに継ぐのが申し訳ないという方、近くの商店が閉まり交流もなくなり寂しいと言う免許を返した方、近所に子どもが遊べる場所がなく送り迎えで時間が消えていくと嘆くお母さん、なり手不足で年齢を過ぎても消防をやめられないお父さん、町の若い人が減り採用ができずに困る製造業の方・・・課題は本当に山積みです。
でも、話をしていると「もっとこういう風にしたら良いと思うんだよね!」というアイディアを皆さん持っていることにも気がつきます。たとえば、
- 多世代が交流できる場所として地区公民館をアップデートしたい!
- 持続可能でない部分は柔軟に変えて、区役員や消防のなり手を増やしたい!
- 工場で働く女性従業員の取材・発信を通して、機械が好きな女性に来てもらいたい!
などなど・・・🌈

多世代の交流の場をもっと地域で作れるといいな〜
地域にこそ、富士見らしさを最大限活かせるアイディアがたくさんあると信じています。一部の人たちでつくるまちではなく、もっと身近で、ありとあらゆる当事者の声が活きる提案型のまちづくりを。初心を大切に頑張りたいです💪
地域おこし協力隊として役場の中も少しみてきた身としては、一部の大きな声しか聞こえてこない現状も知っています。聞こえてこない声はなかったものとされてしまいがちです。声なき声を拾えるまちづくりが本当に必要です。
より多くの当事者の声に向き合えるよう、今日も、母親としてできる範囲で、皆さんに会いに行きます!