地域にあったら良いと思う高校は?
7月16日、長野県の高校再編整備計画(3次)に関する説明会が富士見町で開催されました。R4年に出された3次案の茅野富士見新校(仮称)について、「茅野フィールドをメインに農業分野の学びについては富士見フィールドも活用」と記載されていたことに対し、富士見町の理事者は「納得できない」「今後設置する懇話会のなかで議論すべき」と訴えてきました。
3次の修正計画では、町の主張が反映され、旧第7通学区(諏訪エリア)に特化した県立高校魅力化懇談会を開催する、という旨をご説明頂きました。後半は100名ほど集まった参加者からの質疑や意見が出され、富士見町に高校を残すことに対する地域の熱意を感じました。
聞いていて思っていたのは、これから開かれる魅力化懇談会や懇話会では、「地域が望む高校」だけでなく、「子どもたちが望む高校」について、当事者である子どもたちも交え深く議論されると良いな、ということです。偉い人に数人の高校生が囲まれていては「こんな学校が良いな」なんて言えないと思うので、学生や各産業で活躍する若手だけの分科会などあっても良いですね。そこでは県外、私立、通信の高校を選択した生徒の意見も聞いてみたいです。
「この地域に住んでいるから」に加えて、「この学校だから行きたい」という学校づくりが公立高校にも求められているのでは。県境にある富士見では山梨の高校に通う生徒もいます。それぞれ興味が異なる子どもたちにとって、選択肢が多いことが一番だと、個人的に思います。アクセスの良い町だからこういう現象が起こるのであれば、逆に魅力的な学校が富士見町にあれば、県外からの生徒の確保もできるのでは。
全国募集をしている白馬や木曽に習って、有機農業教育の充実や、アウトドア教育科(山岳/ネイチャーガイド養成など)を新設しても、八ヶ岳のフィールドがあれば全国から生徒を集めることができるのでは!など勝手にワクワクしています。一度、沖縄の辺土名高校の自然環境科の生徒たち(地元の子も、全国から寮に暮らし通っている子も)と一緒にやんばるの山に夜入った経験があり、とても魅力的な学びの環境だと感じました。
一方で、高校に上がるタイミングで「自分はこれがやりたい」と分かっている生徒は大多数ではないと思います。単位制や、複数の県立高校をひとつのネットワークとし、ひとつの学校では難しい多様な選択肢を提供するような、新しい枠組みも考えたいところ。自分の経験を振り返ると、大学までリベラルアーツの教育で浅く広く多様な学びを満喫した経験から、進路を決めずに自由に学ぶことの大切さも感じています。
みなさんは、子どもたちの未来のために、どんな高校が地域にあったら良いと思いますか?
どこかで話し合う時間を作ってみたいです!県が実施した「特色ある県立高校づくり懇談会」の資料にたくさんの良いテーマがあったので、写真でつけておきます。




